雑草でも、雑務でも

健徳寺2号墳の石室入口と雑草

 

「雑草という名前の草はありません」

ご存知の通り、昭和天皇のご発言です。
ほんとに。
そして、「雑務という仕事はない」とも、いつも思います。

企画というと、きれいなカッコイイことに見えるのか、
勘違いする人も少なからずおられるようです。

ひらめいた!こうしたい!
これはとても大事。
一番大事で、世の中を良くする種で、
とてもステキな楽しい事。

私自身、そうした“妄想”を思いめぐらすのが
趣味といっていいぐらいです。

そこから始まり、いわゆる雑務が膨大にあって、
あらゆるステップが積みあがって形になる、
その過程すべて含めて企画だと思っています。

「神は細部に宿る」という言葉も好きです。

「雑草」を国語辞典でひいてみました。

「利用(観賞)価値が無いものとして
注目されることがない草」
とありました。

利用価値がないものなど、ないと思うんですよね。
無駄な経験というのも、ないと思うんですよね。

以前、寄生虫博士にインタビューさせて頂いたことがありました。
もう、ほんとに面白くて笑いっぱなしだったのですが、
本質をついたお話の数々に感じ入りました。
先生はなんと、持論を体現して、
お腹にサナダムシを飼っていらっしゃいました。

初代はあけみちゃん、
2代目はひろみちゃん、
…と名前もあり、
その時で、たしか5代目ぐらいだったかと。
(今も飼っていらっしゃると思います。何代目なんだろう)

寄生虫は悪者ではなくて、
宿主と寄生虫は、
お互い支えあって生きているというお話でした。

主がいなくなれば自分も死んでしまうのだから。
「寄」ってしか「生」きられないのだから。
宿主の側も何らかの恩恵をうけている
お互い様の関係なのだから。

今あるものは、
必要とされて出来上がったバランス。
地球上のすべてが
何万年かけて築いてきたバランス。

・・・という話を思い出します。
(藤田紘一郎氏『笑うカイチュウ』、おすすめです)

辞書で引いてみました。

三省堂「新明解国語辞典」第五刷 より。

「雑」

(1)一定の基準で分類した時、どの項目にも入らないこと
(2)細かなところまで行き届いていない様子

雑詠
雑役
雑益
雑音
雑貨
雑芥
雑学
雑株
雑感
雑記
雑居
雑曲
雑菌
雑劇
雑犬
雑件
雑穀
雑婚
雑纂
雑誌
雑事
雑種
雑糅
雑収入
雑書
雑食
雑節
雑然
雑草
雑損
雑多
雑談
雑著
雑沓
雑肉
雑念
雑嚢
雑俳
雑輩
雑駁
雑費
雑品
雑物
雑文
雑粉
雑報
雑木
雑務
雑用
雑録
雑話

こんなにある!!

「どの項目にも入らないこと」
だらけじゃないですか。

ああ良かった。
どこにも仕分けできない事柄が多いほど、
人生たのしく豊かになれると思うので。

さらに、

「雑草」

(1)利用(観賞)価値が無いものとして注目されることがない草。農作物や栽培樹木の生長の妨げになる場合は取り除かれたりする。[顧みる者が無くても繁茂し、踏みつけられても生長を続ける存在の意にも用いられる] (2)知識が乏しいために、名前を言うことが出来ない、多くの草

なんと…。
知識がなくて名前を言うことができない!?
だから「雑草」‥‥!?
つまりは自分の側の問題ということ。
明日には違う名前で呼べるようになりたいものです。

「雑務」とバカにせず、
誠実に心を注いで、
細部に神が宿るような仕事をしたい。
自戒を込めて。