台湾神宮にあった龍。なんと円山大飯店に

円山大飯店ロビー(台湾・台北)

台北のランドマークでもある「円山大飯店」。
その山側エントランスのロビーに金の龍がいます。
金の龍はかつて、日本統治時代の台湾神宮に在りました。
あまり耳にすることのない話です。

高台でひときわ目を引く円山大飯店の赤い美しい姿は、ご覧になることが多いでしょう。剣鐸山の山裾、どこからも見え、どこまでも一望できるそこは、日本統治時代に台湾総鎮守の「台湾神宮」があった場所でもあるのです。

写真は現在の円山大飯店。
戦時下の供出や台湾神宮全焼の中で奇跡的に生き残った「銅龍」が、今は金を施された「金龍」となりホテル内に飾られています。

日本統治時代、台湾には184ヶ所の神社がありました。
(官幣社など国設置68ヶ所、社・祠など居留者設置116ヶ所)。
そして、日本敗戦後はすべて廃社されました。

台湾神宮の跡地には、まず台湾政府所管のホテルが建てられ、その後に経営権が円山大飯店に移り、今に至っています。

昭和天皇皇太子時代の台湾行啓の折には、大きくまっすぐな「勅使街道」が作られました。台湾神宮への参拝のためのその道は、町の中心部から高台へと続いていました。

今もその道が、台北中心部を南北に貫く大通り「中山北路」として、まっすぐにこの高台へ延びています。

ところで、

今の私の注目Best3は、
◎「中央研究院展示室」
◎「十三行遺跡」
◎「順益台灣原住民博物館」

本当に面白い。
国宝級遺物の数々。
鉄生産や海外交易でとても豊かだったのに、古代数世紀にわたりヒエラルキーを生まず平和に継続した集落遺跡。
観たこともない繊細で美しい土器や土偶など。

古代から近代、そして現在まで、
私たちと様々な関係を経てきた台湾。
近い台湾。もっと行ってもっと興味を持っていい。

円山大飯店ロビー(台湾・台北市)
国賓を迎える台湾の顔とも言えるホテル。
円山大飯店ロビーは赤が美しい(台湾・台北)

日本統治時代にこの山に存在した台湾神宮。跡地のホテルの中に、当時を生き抜いた銅龍が金を施された姿となり移設されています。山側客室棟のロビーにあります。金龍は台湾神宮にあった(円山大飯店・台北)

 

戦時下の供出や神社焼失の中を生き抜いた銅龍は、霊験あらたかと地元の人が大事に拝み続け、1987年に金が施され今の姿となりました。
台湾神宮にあった金龍(円山大飯店・台北)
金龍の説明(百年金龍紹介)

世界中からのゲストがここを歩く場面はニュース等でよく目にします
円山大飯店ロビー階段(台湾・台北)

豪華な内装にはドラゴンが多い
天井のドラゴン(円山大飯店)

遠方からも見える姿は台北のランドマーク
円山大飯店の外観

館内にはホテルの歴史の展示コーナーも。激動の歴史を語る何枚もの写真。その1枚目が「かつて台湾の神社だった」というこのパネル。蒋介石夫人の宋美齢女史が、かつて神社があった剣鐸山のこの地を気に入っていたとのこと。歴史に名を残す多くの人が写真に登場して息をのむ
台湾神社の写真パネル

台湾神宮の絵図
*絵図の写真はパブリックドメイン(public domain)
台湾神宮の絵図